一般的にいって、風邪やインフルエンザで眼科や歯科に「治療してください」と申し出ても、おそらく対応して
もらえないと思います。また、僻地の診療所などを除いては、そのような診療科に行く方もないでしょう。
どうして眼科や歯科に行かないのかというと、それが「社会常識」「一般常識」であるからという身もふたもな
いような理由になってしまいます。「東京や横浜が栄えているのは日本の首都だから」というようなものかもし
れません。
ところが、「こころの問題」を考えてみた場合、いったいどのように対応すれば良いのかという情報がまったく
と言えるほど少ないのが現状です。
精神科や心療内科に行くと「性格の問題だからカウンセリングを受けなさい」と言われ、ではカウンセリングに
行くと「ウチでは薬を出せないから病院に行って」と門前払い。これでは途方に暮れるしかありません。
最近では、臨床心理士が所属する精神科・心療内科も増えてきましたが、上記のような「患者兼クライエント」
を自分のところでつなぎとめておくことが重要視されてきたためでしょうか。(笑)ただ、それが「名医と名カ
ウンセラー」という組み合わせなら素晴らしいのですが、実際には給料が安くて済む経験の浅いカウンセラーが
担当していることも多くあります。
では、「こころの問題」を最初はどこに相談すれば良いのかということですが、簡単に説明しすぎれば次のよう
になります。
病気=医療機関(心療内科や精神科)
悩み=カウンセリングルーム等
・・・・・これではマッタク分かりませんね。
こころの問題解決には一定のルール(順番)があります。そのルールさえ知っていれば悩みを最小限に抑えるこ
とが可能になります。
こころの問題に直面した場合、自傷行為や暴力行為があったり、心臓がバクバクする・まっすぐ歩けない・天井
が回ってしまうという身体症状があるときには迷わず医療機関(精神科・心療内科)をお訪ねください。症状に
よっては入院等(脳機能の損傷というケースもあります)が必要なこともあります。
そこまで症状が重くないという場合は、服薬OKなら心療内科・あまり服薬したくない方はカウンセリングルー
ムなどに行かれることをお勧めします。
残念なことに、カウンセリングルーム・催眠療法所などは玉石混合状態で、「臨床心理士がいる」ことだけをア
ピールしたり、基準もなく「精神医学に詳しい」などとPRするところもある状態です。「精神医学を少しだけ
知っている」を誇大広告(笑)しているのでしょうか。
また、同じ「カウンセリング」でもヒーリング・スピリチュアル・占い・キネシオロジー・前世療法など科学的
根拠のないものを主体とするところもたくさんあります。他のページにも記載していますように、占いなどの方
が効果的なタイプもありますから、単純に「カウンセリングだから」というだけでなく、
1.ルールを教えてくれるところ(自分の療法を押し付けない施設)
2.気持ちが理解できる担当者(初回面談は大切です)
3.低廉な価格(もちろん安いだけでは問題外です)
という条件に該当するところを探すことが重要です。