みなさんは、雑談(良く勘違いされるのですが、友人との会話は雑談とは呼べません。会社や集
会であまり親しくない方と”軽い”話題で話すことです)が得意でしょうか。ミュゼにお越しの方
の場合は、@雑談が苦手な方A説明が苦手な方に大きく分かれています。もちろん、両方苦手な
方もたくさんいらっしゃいます。
一般的なコミュニケーション教室では「話す能力向上(コミュニケーションスキルアップ)につ
いて以下のようになっていることが多いです。
『分かりやすい話し方がマスターできます。
簡潔に、間(ま)がうまくとれて、気持ちを乗せる。
これで会話相手は気分よく話せます』
「間」が簡単にとれるものなら、誰もコミュニケーションが苦手にはならないと思います。なぜ
このような表現になるのかというと、コミュニケーション教室では「コミュニケーションが苦手」
といっても社会人レベルでの「苦手」を想定しているからです。だから小学生レベルはマスター
していることを前提に練習を進めます。
発達障害の方に限りませんが、当相談室には小学校時代に「話す」機会がなかった方もたくさん
お見えになります。冒頭に記載しましたが、説明と雑談はコミュニケーションの基本です。その
基本をマスターするところからトレーニングを始める方も多いです。
山手心理相談室では、まず「分かりやすく話す」ことからSSTを始めます。ある程度対応でき
ている場合は中・上級レベルから始める方もおられます。
自分がなぜコミュニケーションが苦手なのかを知ることで、気分が落ち込む方もいらっしゃいます。ご自身のことをある程度理解できる方が本トレーニングの対象になります。
うつや不安などの二次障害を抱えておられる方は、まずそちら(二次障害軽減)を中心とした対応になります。全員にSST対応できるわけではありませんので、ご了解をお願いします。