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依存症とは、ある習慣化された作業を過剰なまでに行う行動や症状をさし、物質依存・対人依存・行為依存があります。以下それぞれについて説明します。
もともと、依存症になる方に多いのが、「ちょっとしたストレス解消」という名目で始めた習慣が、
いつの間にか自分の力では止めることができないようになるケースです。
そして、その対象物(行為)が入手できない場合は、禁断症状や絶望感・希死念慮などが次々と脳内
を駆け巡るのです。当相談室にお越しの方の感想では「走馬燈」のようだそうです。うつなどの精神
疾患を併発することもよくあります。
1 物質に対する依存症
アルコール依存症、ニコチン(タバコ)依存症、薬物(覚せい剤等)依存症など
2 行為に対する依存症
買い物依存症、ギャンブル依存症、メール依存症、ゲーム依存症、スマホ依存症など
3 人間関係に対する依存症(共依存)
恋愛依存症、母親依存症(マザコン)、グループ(宗教やマルチ)依存症など
これらの依存のうち、一番影響を受けやすいのがアルコールやニコチン、覚せい剤等への依存です。
特に覚せい剤については脳に深刻なダメージがあり、覚せい剤等が切れてしまうと、手の震えや発汗・
下痢・イライラなどの禁断症状が現れるようになります。そのため、この不快な症状を止めるために
さらに覚せい剤等を摂取し続けなければならなくなり、依存が悪化していきます。
また、依存症共通の特徴としては、「より強い刺激を求める」という点があげられます。たとえば、
パチンコで1万円勝ったとしましょう。初めて1万円勝ったときは本能的な興奮が得られるのですが、
次第にその金額では満足できなくなり、もっとたくさん儲けようとします。パチンコより大きな収益
を求めて競馬・競輪などにも手を出す場合も多くみられます。
これは横領などの事件にも適用されますが、「今までバレていないから」とより強い刺激を求め始め
ます。実際には永遠に儲けることなどできるはずがないのは分かっているのですが、依存が重篤化す
ると自分の周囲が見えなくなりますので、誰かに止められる(逮捕される等)までやめられなくなる
のです。
株式などの投資も同じです。1,000万円儲けると次は1億・5億となって、やがては破綻する、
いわゆるバブル崩壊はこのような段階を経て発生するのです。バブルとは決して経済的な事象ではな
く、人間の持つ本能的な「こころの問題」だともいえます。
恋愛依存なども同様、妻子ある方との不倫は、最初は結婚を考えなくても、交際が深化するにつれ、
もっと刺激を求めますから、「この人をパートナーから奪いたい」と思ってしまいます。
アルコールや薬物等については、説明するまでもないでしょう。