夫婦関係は、一般的にはカウンセリングにはなじまない場合があります。というのも、相談事の内容がパートナ
ー側に100%あると思っている(そんなはずがないのですが)ケースなどです。
そのようなときには、できれば「夫婦カウンセリング」を受けるのは回避したほうが得策だということになりま
す。
相談する内容が、お互いの共通の悩みだったり、自分自身の悩み事である場合は夫婦の関係を探ることで効果が
アップすることも多いです。お互いの協力やサポートの方法などで一人の場合より有効な手段も増えます。
ところが、上記のようにDV関連の問題が背景にある場合には、まずひとりひとりのお話をお聞きし、整合性を
考えろことが必要になります。他のカウンセリングルームでは、原則的に発達障害は取り扱いませんので、一方
的な言い分を聞いて「では、お互いに譲り合って」などというケースが多くなります。
それだけならまだましかもしれませんが、「自分は絶対に間違っていない」という症状もいくつかありますので、
その場合にはカウンセラーがいるにもかかわらず夫婦喧嘩を始めることも。(実際にこの状況でミュゼにおいで
になる方もおられます)
女性の人権を優先する相談所の場合はもっと問題が深くなります。夫婦問題の主因が女性側に問題があることも
多いのですが、「それは夫のDVです」となれば、ものごとの真実(病気等の症状)より人権を優先するといっ
たことにもなりかねません。そのような観点から考えると、DVに限らず、一方が他方に対して「支配」「洗脳」
「マインド・コントロール」という関係になっている場合は、同席での話し合いや、カウンセラーを介した話し
合いも成立しませんから、仮にカウンセリングを受けるにしても一人ずつでしか難しいと思います。