裁判所などの統計によると,離婚の申立理由は男女ともに「パートナーと性格が合わない」が圧倒的なトップだ
そうです。男性の6割,女性の4割がこの理由で離婚しています。そもそも生育歴が違うわけですから,性格や
日常的な嗜好が違うのは当然です。ではなぜこんなにも「性格が合わない」ことを理由に離婚する夫婦が多いの
でしょうか。
これには、日本人特有の性質が大きな影響を与えています。
★相手を追い詰めない
★世間体を強く意識する
ということでしょうか。パートナーの不倫・浮気,浪費癖,DVなどが原因で離婚するケースでも,社会的な体
裁を気にして「性格の不一致」を理由にすることがとても多いのです。一方、本来の意味で(決定的な理由がな
く、単に気が合わない)場合も「性格の不一致」が理由とされます。夫婦が合意の上で離婚するのであれば問題
はないのですが、相手方が離婚に同意せず,裁判で争うことになった場合には、単に「性格が合わない」という
理由のみでは離婚が認められません。あくまで夫婦関係が破綻し,将来に渡って修復の可能性が認められないこ
とを証明する必要があります。
とても便利な理由ではありますが、裁判等では認められにくいといえます。
上記の「性格の不一致」を除外すると、ベスト10には以下のような事由が入る場合が多いです。
★パートナーの浮気・不倫 夫が、妻が浮気・不倫を繰り返します。一度だけでも許せないパートナーが多くなってきましたが、なぜ繰り 返すのかを分析し、改善できるかどうかを検討することが大切です。 |
★パートナーのDV 夫が妻を殴るということをDVと呼んでいた時代もありますが、最近では妻が夫に暴力をふるうということも 多いようです。他のページにも記載していますが、DVの原因を解明し、改善できるかどうかの判断を行うこ とが大切です。言葉による暴力(モラハラなど)も含みます。 |
★経済的にやっていけない 主として収入を得ているパートナーがいるにもかかわらず、リストラ・倒産・低賃金などの理由で生活を続け ていくことが困難な場合です。 |
★パートナーの実家・家族との不仲 妻の実家や親戚と夫との折り合いが悪い・夫の兄弟と妻が不仲だというようなケースなど相性の問題です。距 離をとることができれば、楽になることも多いのですが・・・。 |
★子供をかわいがらない パートナーの連れ子さんではなく、夫婦の間にできた子供なのに全然かまってくれない。子供が甘えに行くと 怒るので、子供も萎縮してしまいます。発達障害やアダルトチルドレンが関係する場合も多いので、その原因 を探ることが重要です。単に「子供の面倒を見て!」は逆効果。 |
★思いやりが感じられない パートナーは交際期間すごく優しかったのに、結婚すると急に冷たくなったという場合があります。主として 2つの原因があります。 |
★親との同居を拒否された 結婚直後の場合と、親が高齢化した場合とがあります。理由と普段の付き合い度を考えてみましょう。 |
★パートナーの浪費癖 上記のようなある意味仕方のない理由ではなく、何らかの理由でパートナーがお金を過度に使ってしまう場合 です。性格的な理由と発達障害などが影響している場合があります。 |
★なぜか分からないが、一緒にいるとイライラする 仲が悪いわけではないのですが、どうも一緒にいるとイライラするというケースです。いわゆるカサンドラ症 候群などに該当することもあります。 |
「できればせっかく一緒になった相手だから、別れたくない」と思う方が半数以上を占めています。さらに、
そのためだけに子供を作るカップルもあるのが現実です。生まれてくる子供や、お互いの両親にかかる負担
は決して少なくありません。
事態が悪化する前に、一度相談にお越しください。門前払いはありませんので、どうぞお気軽に。