アダルトチルドレン(AC)は「機能不全家庭で成長したために、成人になってもなおこころにトラウマを持つ方」といわれています。破滅的な思考や行動・対人関係構築の困難さ・不安から派生する完ぺき主義などが代表的な症状といえるでしょう。また、アメリカ・イギリスなど英語を使う国では「アルコール依存症の親の家庭で育った「成人した子供」と呼ばれています。日本語でいう「adult
children」は、単に「成人した子供」という意味になってしまいます。アダルトチルドレンには多くのタイプがあります。
スケープゴート
アダルトチルドレンにはさまざまな成育歴がありますが、スケープゴートもその一つです。いけにえ・身代わりなどとも呼ばれ、機能不全家族によって精神的・身体的なダメージを負うことが多くあります。
代表的な例としては近親相姦・少女期妊娠・飢餓・家からの追放など、アダルトチルドレンの中でも重症化するケースでもあります。家の中で助けを求めても、まったく反応がないどころか、余計に暴力行為を受けることも多いです。
少年少女期は、本来「楽しさ」を受け取ることで成長します。その時期に上記のような不条理行為を受けた場合、家を出ることもできないまま、ひたすらガマンするか、あるいは非行に走るしか方法が見いだせないと思います。
そのような方が成人してから「自分を変えたい」とカウンセリングに行かれた時、
「あなたはひとりぼっちじゃないんだよ」
「もう家族の犠牲にならなくて構わないんだよ」
と声掛けするカウンセラーは多いと思いますが、では実際にはどうすれば改善できるのでしょうか。山手心理相談室では、脳疾患や境界性パーソナリティ障害等でなければ、SSTによって「基本的な生き方」を改善するようにしています。
失った時間は多いですが、人生には「未来」しか存在しません。一緒に「楽しく生きる」方法を考えていきましょう。