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催眠療法はヒプノセラピーとも呼ばれます。当相談室では使用していませんが、カウンセリングや他の
心理療法に比べて早く、安全に、確実に高い効果を得ることができます。そのためアメリカやイギリス
では、20世紀中ごろから保険を使える医療として催眠療法が正式に認められています。
催眠療法は、催眠療法士(ヒプノセラピスト)の助力によってご自身の内面と無理なく向かい合い、持
っている能力を最大限に生かすために感情の力を高める手法です。ある意味では認知行動療法と対極に
ある手法ともいえるでしょう。
具体的には、催眠誘導と呼ばれる人為的な暗示操作によって引き起こされる、覚醒時とは異なる意識状
態のことです。催眠時には「うとうとしている状態」になっているため、暗示にかかりやすくなってい
ます。この状態を利用して治療効果を期待したものが催眠療法と呼ばれているものです。催眠状態には
深さの程度があり、催眠療法士の暗示によって深化させていきます。
催眠は睡眠とは違って、眠っているわけではなく、上記のようにうとうとしている状態ですから、周囲
の音と声や療法士の暗示は聞こえています。しかし、次第にそれらの音や声は聞こえていても邪魔には
ならなくなり、ただ催眠暗示だけに注意が向くようになります。また療法士とクライエントはその間も
話し合いが可能です。催眠とは意識を喪失させることなく感情脳(=右脳)に働きかける手法といえま
す。
実際には、眠ってしまうと心理的に催眠の枠外になるため、 催眠療法はできません。また、一部の方は
催眠の深度がとても深くなり、退行催眠や前世療法に入ることができる人もおられます。
一般的に催眠療法は、リラクゼーションと暗示による症状の除去を狙いとしているのですが、心理療法
面談時に併用して用いられることもあり、適用対象は幅広くなります。
催眠状態は「潜在意識と顕在意識が両方とも同時に働いている状態」です。
ですので、潜在意識(普段意識していない部分)への作用が可能となります。なので普段なら聞くこ
とができない指示(「犬になれ」など)でも受け入れることが可能になっていくのです。
決して薬などの外的強制力で力づくで無理に作用させるものではありませんし、洗脳のように脳の内部
に刷り込ませるものでもありません。また、催眠療法は人の潜在意識にアクセスしてその中から健全な
状態を実現する療法なのです。ですから、統合失調症や認知症・パーキンソン病などの脳疾患や事故に
よる脳機能の毀損には効果はありません。
催眠療法は以前思われていたような「魔法の効果」ではないということです。また、催眠にかかりにく
い(あるいはかからない)タイプの方も多いのですが、この点についてはこちらの記述もご参考にして
ください。
催眠療法が、心理療法の一つでありながら「胡散臭い」と思われる理由の大きなものが「前世療法」だ
と考えられます。「織田信長や豊臣秀吉の生まれ変わり」といわれる方はたくさんおられますが、スピ
リチュアルのようにエビデンス(証拠)がないものを取り込んでしまっては、心理療法(カウンセリン
グ)を名乗るほうがおかしいと思います。
「催眠療法」に限らず、カウンセラーのHPには知識(メモ)として「アスペルガー」や「認知療法」
などを掲載しているところも多くあります。当相談室は催眠療法を他の療法と比較するために勉強はし
ていますが、実際に催眠を行っていません。同じように山手心理がメインとしているSSTや認知行動
療法なども「知識」として掲載しているところは多くあります。タイトルに惑わされず、HPを読み込
むことをお勧めします。
*テレビなどで「集団催眠」や「芸人が犬になる」などという番組もありますが、基本的に予備催眠を
行ってかかりやすい方を選別している場合や、芸人などは「演技」のケースがあります。出会った瞬間
に催眠状態に入れるものではありませんので、ショーとしてお楽しみください。